ヨーロッパ旅行記(前編)

こんにちは。4回生の田鍋です。家族で旅したヨーロッパのお話をお届けします。

はじめに

2023年、残暑が落ち着いてきたころ、「家族でヨーロッパに行きたい」という話が持ち上がりました。姉が春から就職してまとまった休みが取れなくなるということもあり、コロナ禍以降初めての家族旅行の計画が始まりました。

本場のイタリアンを食べたいという気持ちでイタリアが真っ先に候補に上がり、首都・ローマと水の都・ベネチアがに行くことになりました。さらに、母のガウディ建築を生で見たい!という希望もあってスペイン・バルセロナも行き先に。フィレンツェも当初計画にありましたが、それぞれをじっくり楽しむためことにして、ローマ、ベネチア、バルセロナの3都市を巡ることになりました。

航空券やホテルなどは手配しつつ、現地での予定はあまり決めすぎずに向かいます。ツアーでもないので、自分たちのペースで行きたいところをまわることにしました。

旅の途中に撮った数千枚の写真の一部とともに、思い出をご紹介します。

Day0 – Osaka

出発は関西国際空港。エミレーツ航空でドバイを経由してローマ・フィウミチーノ空港へ向かいます。映画を見たり音楽を聴いたり休んだり、各々くつろぎながら旅の始まりに胸を高鳴らせます。僕は、これからローマに行くのだから一度は観ておかなくては、ということで『ローマの休日』を観ていました。

出発ターミナルにいるだけで気分があがる!
世界最高峰ブルジュ・ハリファを見下ろす

Day1 – Rome

長いフライトを終えて、ついにローマに到着!現地はお昼の12:40です。
入国手続きを済ませ、レオナルド・エクスプレスでローマ中心部のテルミニ駅へ向かいます。Terminalですね。
駅のすぐ近くにあるホテルにチェックイン。荷物を置いたら早速近くの散策へ!
向かったのは共和国広場。日本では見たことのない石造りの街に当然の如く鎮座する荘厳な噴水。石畳の道をたくさんの車がかけて行きます。異国の地に来たことを実感する瞬間。ファンタジーの世界に迷い込んだ気分です。広場に面しているサンタ・マリア・デリ・アンジェリ・エ・デイ・マルティリ教会にもお邪魔しました。ミケランジェロの設計です。本でしか知らない芸術家の作品が、街のど真ん中に建っていることに感動をおぼえます。

散策を終え、ちょっと一息。お腹が空いてきたら、ホテルの人に教えてもらった美味しいRistoranteに向かいます。これが初めての本場の本物のイタリアン🇮🇹 頬がいくつあっても足りないくらい!

ディナーの後は姉と二人で明日の作戦会議。バチカンは大混雑するから朝イチで行こう、午後から雨が降るらしいから丸々美術館で過ごそうか、なんて話で盛り上がります。
予定が決まったら、チケットの手配を進めます。ただ、いかんせん直前なもので公式サイトにはチケットがなく…… すこし怪しいサイトで購入を。これ、ちゃんとしたサイトなのか??お金は払ったけどちゃんとチケットもらえるのか……? という不安を無理やり振り払い、目を瞑ります。フライトの疲れもあって、あっという間に意識が遠のい……。

Day2 – Vatican

ヨーロッパで迎える最初の朝です!ホテルの朝食はこちらもビュッフェ形式。美味しいクロワッサンとモッツァレラ、オリーブオイルにまたも感動したら、そそくさと出発して車でローマの市街地を30分ほど進んでいきます。

道に突如として現れた城壁をくぐると現れたのは、かの有名なサン・ピエトロ大聖堂。パスポートを見せることもなくすっと門を通ると、バチカン市国に入国です。
聖堂の中に入ると、ミケランジェロの最高傑作と名高いピエタが厳かに出迎えます。内装はきらびやかきらびやか。細かすぎる装飾と高すぎる天井を見上げて首が痛くなったら、聖堂上部のドーム”Cupola”へ。バチカンとローマを一望します。

気がついたらあっという間に時間が経っていて、もうお腹の空く時間。あまりの壮大さに10回来ても見尽くせないなと確信しながら、ランチへ向かいます。何度でもまた来たい空間でした。朝はスッと入れましたが、昼頃には聖堂の入口に大行列が見えました。

プロシュートにモッツァレラにピザにティラミス。幸せなランチを楽しんだら、午後はバチカン美術館です。まずはチケットを手に入れるため、地図を見ながら近くの建物に向かいます。半地下の少し薄暗い部屋に待合が作られていて、いろんな国から来た観光客がたくさん。奥のカウンターに行くと…… ほどなくしてバチカン美術館のチケットが出てきました!よかったーーー!まだ雨も降っておらず完璧です。

美術館に到着してからは、各自自由時間。中には24の美術館があり、順路は7kmにもおよぶそう。全てを見尽くすにはこれまた10回来ても足りないなと思いながら順路をめぐり、心惹かれる作品の前で立ち止まったり、音声ガイドを聞いてみたり、高名な芸術家たちの名作を見たり、かいつまみながら楽しんだ数時間でした。

ずらっと芸術品が並ぶ。建物も見所だらけ。
ラオコーン像は紀元前に作られた古代ギリシアの作品。ミケランジェロに多大な影響を与えたらしい。
地図の間の天井装飾。見事という他ない。
1500年代に描かれた地図がずらっと。
ラファエロらがてがけたラファエロの間。
ミケランジェロ作『最後の審判』などの描かれたシスティーナ礼拝堂。最高だった。
残念ながら内部は撮影禁止。

この日はくたくたになってしまって、イタリアンジェラートで少し休憩してからホテルに直帰。姉と僕はテイクアウトしたピザとイタリアの地ビールで乾杯しました。翌日の天気予報は晴れ。翌日の作戦会議と必要なチケット手配をしてから眠りに着きます。

Day3 – Rome

3日目は、本格的なローマ観光の日!見事な青空のもと、イタリアの象徴的な遺跡へ向かいます。そう、コロッセオ!

自撮りをしていたら、家族連れのパパが写真撮るよ〜と声をかけてくれました。でも、こういうシチュエーションでそのまま逃げられてスマホを盗まれた話を聞いたことがある…….。どうしようか困っていると「そりゃ不安になるか!」と言いながら、なんと自分のスマホを僕に渡してきました!無礼を深々とお詫びしたあと、写真を撮ってもらって別れました。海外で警戒心がかなり高くなっていただけに、心温まる瞬間でした。

中に入り、高い建築技術に感心しながら進んでいると、やたらとハンサムなカモメがポーズを決めていて、撮影会に。

コロッセオを後にして、あまりの行列に入場を断念したフォロ・ロマーノの横を通りしばらくお散歩。見えてくるのはエマヌエーレ2世記念堂。イタリアの初代国王の名を冠しています。

記念堂の上にあるレストランでローマの街並みを眺めながらまたピザを食べ、15分ほど歩いたら次の目的地、パンテオンです。

ここでもチケットを現地の旅行会社から受け取る予定だったんですが、担当者といつまで経っても連絡が取れず、待ち合わせ場所にも誰も来ず、困り果ててしまいました。結局、心優しい別の旅行会社の人が事情を察して電話で取り次いでくれ、なんとか中に入ることができました。お礼はいいから今度イタリアに来たらうちの会社使ってね⭐︎とだけ言って爽やかに去っていったアリさんに改めて感謝です。

さて、パンテオンに入っていきましょう。天井の巨大なドームとそこに大きくあいた円形の採光の穴はあまりにも有名ですね。上昇気流で雨が降っても入らないとか……。
ローマンコンクリートは2000年経ってもこうして見事に建っているのに、現代のコンクリートはたかだか100年くらいしかもたないのはどうしてなんでしょうね。
わずか37歳でこの世を去ったラファエロのお墓に手を合わせ、次へと向かいます。

パンテオンから車で少し移動して、到着したのはスペイン広場。ローマの休日に出てきたところだ!と、アン王女と同じポーズで座ってみたり観光客っぽいことを一通りしたら、撮影中のアン王女ことオードリー・ヘップバーンも通ったというTea roomへ。
無数にあるメニューの中から、僕はオリジナルブレンドのフレーバーティーとスコーンを頼みました。バラとベリー、バニラの香るフレーバーティーはとても華やかで、幸せなティータイムでした。猫がお店のモチーフで、あちこちにあしらわれていました。お土産にフレーバーティーとかわいい猫のエコバッグを買いました。

お店を出ると夕暮れどき。この辺りは日本でいう銀座的な場所のようで、大混雑でした。夕暮れの街並みを堪能しながら少し歩き、本日最後の目的地、トレビの泉へ。

ちょうど夕方のライトアップが始まる直前で、空の色が少しずつ移ろう一番綺麗な時間にでした。家族写真を撮ったりして一通り満喫したら、盛りだくさんのローマ観光はこれでおしまい。夜が明けたら鉄道でベネチアへ向かいます。

明日の後編では、ベネチア、そしてバルセロナのお話をお届けします。お楽しみに。