この記事では私の趣味(?)であるスーツ(およびクラシック・スタイル)について書きます。タイトルにあるように、クラシック・スタイルとは私にとってAbsolute Attire――至高の装いです。この記事が皆様がご自身にとっての最高のスタイルを見つける一助になれば幸甚です。
そもそもクラシック(classic)という英語はどのような意味があるのでしょうか。古典的な、という訳はどちらかというとクラシカル(classical)の意味合いに近いです。装いのスタイルの文脈においては、専ら「典型的な・普遍的な」というニュアンスになります。クラシック・スタイルとは、模範的でずっと変わらない装い、時が経ってもずっと価値を持ち続ける装い、という意味なのです。
私がこのスタイルに出会ったのは、Kingsmanという映画がきっかけでした。英国の仕立て屋を隠れ蓑にした架空の諜報機関が活躍するといった筋書きで、登場人物のエージェントたちはダブルスーツをビシッと着こなしています。彼らに影響されて、私は入学式のときにダブルスーツを買いました。既製服だったのですが、後により体型に合うようにお直ししています(下の画像)。

他にも、父のお下がりのジャケットを着たり、シャツやネクタイにこだわってみたりしました。ダブルカフスのシャツをオーダーメイドしたり(下の画像の袖から見えているもの)、ネクタイのコレクションが15本になったりしました。こうした小物まで突き詰めていくと無限の世界が広がっているのがクラシックの世界であり、もしかすると服装全般に言えるのかもしれません。ちなみに、こういった趣味を公言していると、知り合いの社会人からいらないネクタイを頂いたりなどといった機会にも恵まれます。

やはり一番のハイライトは、今年の夏頃日本橋三越でDege & Skinnerの型紙でスーツをオーダーしたことです。Dege & Skinnerは、英国ロンドン屈指の一等地ピカデリーにほど近いサヴィル・ロウという、スーツ店(テイラー)が立ち並ぶ一筋の道沿いに本店を構えています(下の画像)。1865年からの歴史があり、英国の近衛兵の制服をデザインしているテイラーでもあります。

最後に、そのオーダーしたスーツを自慢させていただき、終わりたいと思います(下の画像)。欧米ではベーシックな色であるグレー無地の記事の中で、肌の色味に合わせた濃度のものを選びました。円安もあり憧れの舶来生地には手が届きませんでしたが、高品質が保証されている国産の丈夫な生地を使っています。ジャケット・トラウザーズは至ってシンプルな形でありながら、バルカポケットやハッキングポケットなどといった細部のこだわりがあります。スリーピースで仕立て、ウェイストコートはダブル仕様で少し遊んでみました。ちなみになかなか分不相応の趣味ですので、狂ったようにバイトやインターンで働いてなんとか工面しております……笑

